韓国語の数字の読み方・数え方と使い方まとめ【固有数詞と漢数詞】

韓国語の数字

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語学の勉強の中でも必ず最初の方に出てくる項目。それが「数字」です。

「数字はなかなか覚えられないし、嫌い」と思っていませんか?

 

ところが韓国語の数字は2種類あり、さらに複雑。

 

そこで今回は、数字が苦手な人がより易しく覚えて使いこなせるように、2種類の数字の読み方や数え方、使い方のポイントなどを整理しまとめました。

 

韓国語の2種類の数字「固有数詞」と「漢数詞」

韓国語の2種類の数字は「固有数詞(固有系数詞)」と「漢数詞(漢語系数詞)」。

ハングルの成り立ちの話の中で独自に作られた「固有語」と漢字から作られた「漢字語」があるのですが、数詞についてもこの点は同じです。

まずは、それぞれの数字のハングルの読み方・数え方を見ていくことにしましょう。

 

固有数詞の1~10までをハングルで読んでみよう

固有数詞は日本語でいう「ひとつ、ふたつ・・とお」に当たる数え方になります。

以下が、固有数詞の1~10までのハングルと読み方一覧になります。

韓国語 固有数詞一覧(1~10まで)
数字  韓国語 読み方
ひとつ 하나 ハナ
ふたつ ドゥル
みっつ セッ
よっつ ネッ
いつつ 다섯 タソッ
むっつ 여섯 ヨソッ
ななつ 일곱 イルゴプ
やっつ 여덟 ヨドル
ここのつ 아홉 アホプ
とお ヨル

 

ここがポイント!
ハングルの数字の読み方のポイントは、※ パッチムがうまく読めるかどうかです。

「ふたつ、やっつ、とお」は「リウル」パッチムで舌が歯の裏で止まる「l」エルの発音に、「みっつ、よっつ、いつつ、むっつ」は「シオッ」パッチムで舌を上下の歯の間に挟む「tティー」の発音、「ななつ、ここのつ」は「ミウム」パッチムで唇が合わさる「mエム」の発音になります。

パッチム(終声)とは「열(ヨル)」の下部分にある「リウル」のことで、ハングル特有の「子音+母音+子音」の組み合わせになります。「イウン」を初声(子音)、「ㅕ(ヨ)」を中声(母音)、そして「リウル」終声(子音)の3つで1つの文字を構成しています。

パッチムについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

漢数詞の1~10までをハングルで読んでみよう

漢数詞は日本語の「いち、に、・・じゅう」という数え方に当たります。

漢字の「一、ニ、三・・・十」から来ているので、日本語と読み方が似ている部分が多いですね。

 

以下が、漢数詞の1~10までのハングルと読み方一覧になります。

韓国語 漢数詞一覧(1~10まで)
数字 韓国語 読み方
いち イル
さん サム
ろく ユク
しち チル
はち パル
きゅう
じゅう シプ

 

ここがポイント!
固有数詞では出てこなかった「キヨク」パッチムが漢数詞の「ユク(6) 」で出てきました。
キヨク」パッチムは舌が宙に浮いたまま喉の奥でで止まる「kケー」の発音。「ック」という感じの音になります。

 

韓国語の数字の数え方ルール(共通点と相違点)

さきほどは2種類の数字の1~10までのハングルと読み方をご紹介しました。

続いて11以上の数字になるのですが、わかりやすくそれぞれの数詞で共通する部分と相違する部分をまとめてみました。

 

「固有数詞と漢数詞」の2つの共通点

固有数詞、漢数詞の両方に共通する部分は2つです。

 

11以上の数の作り方が同じ

漢数字も固有数字も11以上の数を作る時は、考え方が同じになります。

どういうことかと言うと、以下のような公式になります。

11=10+1、12=10+2、・・・19=10+9
21=20+1、・・・

これは日本語でも同じで「じゅういち、じゅうに、・・・にじゅう、にじゅういち」という数え方ですよね。

韓国語では固有数詞の場合も漢数詞の場合も、同じ数え方(作り方)になります。

 

例として11と12のそれぞれの数え方を見てみましょう。

ex.

固有数詞の場合
11=10(ヨル)+1(하나ハナ)=열하나(ヨラナ)、12=10(ヨル)+2(トゥル)=열둘(ヨルドゥル)

漢数詞の場合
11=10(シプ)+1(イル)=십일(シビル)、12=10(シプ)+2()=십이(シビ)

注意 11,12の読み方は、パッチムの後に母音が来ているので「連音化」※ が起こります。

連音化とは、パッチム(終声)の直後に母音が来ると子音と母音がひっついて発音が変わることです。

例えば漢数詞の「11」は「10(シプ)」+「1(イル)」でそれぞれで読むと「シプイル」となりますが、パッチム「ピウプ」のすぐ後に母音「이(イ)」が来ることで「ビ(비)」という発音に変化します。

パッチムと連音化についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

数字を使う時には助数詞(単位)がつく

固有数詞と漢数詞にはどちらも助数詞、いわゆる単位がつきます。

当然ですが、数える対象によって助数詞(単位)は変わります。これは日本語でも一緒ですね。

代表的な助数詞は以下のようなものになります。

対象 助数詞 読み方
ミョン
物(個)
物(枚) チャン
月、日 월、일 ウォル、イル
お金 ウォン

それぞれ助数詞に対してどちらの数詞をを使うかが分かれます。数字の使い分けについては後ほどご説明しますね。

数字の使い分けを今すぐ見る

 

「固有数詞と漢数詞」の3つの相違点

続いては相違点についてです。

 

10桁単位での数え方が違う

共通点の所で「11以上の数字の数え方は同じ」とお伝えしましたが、実は固有数詞と漢数詞では「10,20,30,・・・90」までの10桁単位を表す数字の数え方が異なります。

例えば、先に紹介した方法で「20(にじゅう)」を数えようとした場合

固有数詞は
20=「2(トゥル)」+「10(ヨル)」=둘열(トゥルヨル)

漢数詞は20=「2()」+「10(シプ)」=이십(イシプ)

となりますよね。

 

しかし、固有数詞には10桁単位の数字がそれぞれ固有で存在するのです。漢数詞は上記の単純に2+10という考え方でOKです。

 

以下が固有数詞の20〜90までのハングルと読み方になります。

韓国語 固有数詞一覧(20~90まで)
数字 韓国語  読み方
二十 스물 スムル
三十 서른 ソルン
四十 마흔 マフン
五十 スィン
六十 예순 イェスン
七十 일흔 イルン
八十 여든 ヨドゥン
九十 아흔 アフン

固有数詞だから固有のものを持っていると覚えて下さい(笑)

固有数詞と漢数詞でそれぞれ「21」と「31」を数える時は以下のようになります。

ex.
固有数詞の場合
21=20(스물スムル)+1(하나ハナ)=스물하나(スムラナ)、31=30(서른ソルン)+1(하나ハナ)=서른하나(ソルナナ)

漢数詞の場合
21=2()+10(シプ)+1(イル)=이십일(イシビル)、31=3(サム)+10(シプ)+1(イル)=삼십일(サムシビル)

10の位に1~9を足すという考え方は同じになりますね。

 

固有数詞は助数詞がつくと変形する数字がある

相違点の2つ目は、固有数詞には助数詞がつくと変形する数字がある点。

具体的には1~4まで、そして20の数字を表す「하나(ハナ)、둘(トゥル)、셋(セッ)、넷(ネッ)、스물(スムル)」で、それぞれ以下のように変形します。

(個)を表す助数詞「개(ケ)」をつけた例
하나(ハナ) 한 개(ハンゲ)
둘(トゥル) 두 개(トゥゲ)
셋(セッ) 세 개(セゲ)
넷(ネッ) 네 개(ネゲ)
스물(スムル) 스무 개(スムゲ)

 

하나(ハナ)は「나(ナ)」を取り除き「ニウン」パッチムを入れて「한(ハン)」に、その他の3つはパッチムが取り除かれます。

1~4以外の数字は助数詞がついても変化はありません。また、漢数詞も助数詞が付いた場合に変化することはありません。

 

固有数詞は99まで。100以上は漢数詞のみ

相違点の最後は、固有数詞で数えられるのは99までの数字で100以上は漢数詞でしか数えられないことです。

そのため、2種類の数字の使い分けにおいても100以上の数字になる場合は漢数詞を使うことになります。

 

100以上の数字のハングルと読み方は以下になります。

数字 韓国語 読み方
ペク
チョン
マン
オク

 

韓国語の数字の使い分け

さて、ここまで韓国語の数字の読み方といくつかのルールについて見てきました。

ではそれぞれの数詞はどのように使い分けるのでしょうか。使い分けのルールとケースをご紹介していきます。

 

韓国語の数字は助数詞(単位)で使い分ける

数字の共通点の所で少しだけ助数詞(単位)を紹介しました。

物を数える場面(物が対象)なら、「個数」や「枚数」、「人数」など、また年齢なら「歳」ですね。

これらには固有数詞を使います。

固有数詞を使う代表的な対象と助数詞
対象 助数詞 読み方 助数詞を使う対象例
人(名) ミョン
人(年齢) サル
物(個) 文房具や食べ物など
物(枚) チャン 紙類など
物(台) 車や家電など
物(本) ピョン 瓶やペットボトルなど
物(冊) クォン 本やノート類など

 

一方、年月日やお金、電話番号などの場合は漢数詞を使います。

対象  助数詞 読み方
年月日 년、월、일 ニョン、ウォル、イル
お金 ウォン
電話番号 ポン

それぞれの数詞の詳しい内容を以下の記事で詳しくご紹介していますので、よろしければご覧くださいね。

 

時間の表現は固有数詞と漢数詞の両方を使う

韓国語で少しややこしいのが時間の表現。

なぜなら、時間は固有数詞と漢数詞の両方を混ぜこぜで使うためです。

対象 助数詞 読み方
プン
チョ

「〜時」には固有数詞、そして「〜分」「〜秒」には漢数詞を使います。

例えば「1時10分」をハングルで書くと以下のようになります。
ex.

한시ハンシ 십분シップン

 

時間や時に関することをまとめた記事はこちらになります。

 

シチュエーションで練習してみよう

同じ場面の中でも、固有数詞と漢数詞を使い分けることが必要になります。

以下で、よく使う表現を見てみましょう。

登場人物
基本会話文の登場人物です。

ユナの画像

유나(ユナ)

店員の画像

점원(店員)

買い物をする場面

基本会話文
점원
점원
어서 오세요. (オソ オセヨ。)
いらっしゃいませ。
유나
유나
이게 얼마예요? (イゲ オルマエヨ?)
これはいくらですか?
점원
점원
천 원이에요. (チョヌォニエヨ。)
千ウォンです。
유나
유나
그럼,네 개 주세요. (クロム,ネゲ チュセヨ。)
では、4つ下さい。

 

ここがポイント!

価格のところでは「천 원(チョン ウォン)」という漢数詞を、「4つ」という個数には「네 개(ネ ゲ)」という固有数詞を使います。固有数詞の4は助数詞が付くと変化します。

 

食事をする場面

基本会話文
점원
점원
어서 오세요.몇 분이세요? (オソ オセヨ。ミョップニセヨ?)
いらっしゃいませ。何名様ですか?
유나
유나
세 명이에요. (セミョンイエヨ。)
3人です。

注文する

유나
유나
저기요.삼겹살 삼 인분 주세요. (チョギヨ。サムギョプサル サミンブン チュセヨ。)
すいません。サムギョプサル3人分下さい。
점원
점원
네. (ネ。)
はい。

 

ここがポイント!

「몇 분(ミョップン)」の「분(プン)」は「名」を丁寧に言う表現。人数を表す時は「세 명(セ ミョン)」と固有数詞を使います。注文のところでは「삼 인분(サミンブン)」と漢数詞を使って「3人分」となります。

 

韓国語の数字を歌で覚えよう

最後にちょっと楽しい数字の覚え方をご紹介します。

韓国の子供の教育のために、色々な単語や数字を歌に乗せて覚える事が出来る動画があるんですね。

ここでは数字に関する動画を幾つかピックアップしておきますので、参考にしてもらえたらと思います。

 

漢数詞1-20までを覚える動画(ジェリービーンズ)

固有数詞1~10まで覚える動画(犬)

10~100まで10桁ずつ漢数詞を数える動画

 

ちょっと勉強に疲れたら、歌で楽しく覚えていくのもとてもおすすめですよ!

 

まとめ

今回は、韓国語の2種類の数字の読み方・数え方のルール、使い方のポイントをお伝えしました。

主なポイントをまとめておきますね。

  • 韓国語の数字の数え方には「固有数詞」と「漢数詞」の2つがある。
  • 「固有数詞」は主に物や人の数や年齢などを数える場合に使う
  • 「漢数詞」は主にお金や年月日、電話番号を数える場合に使う
  • 11以上の数え方は「10,20・・」に「1,2・・9」を足して数える(共通点)
  • 固有数詞は10桁の単位に独自の単語がある
  • 固有数詞「1~4、20(하나、둘、셋、넷、스물)に助数詞が付くと形が変わる。
  • 100以上の数字は漢数詞を使う

 

韓国語は2種類の数字を使い分ける必要があるため、少し複雑で大変に思えるかもしれません。

韓国語の数字習得のポイントは会話文の中で助数詞と一緒に覚えることです。

 

ここではハングルの数字の全体的な概要とポイントをまとめてお伝えしました。

より詳しい説明はそれぞれの数詞の各記事で解説していますので、そちらも是非ご覧下さいね。

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