【韓国語の助詞一覧】ハングルの助詞の使い方を例文で覚えよう!「に・の・と・は・が・を」などの基本助詞と例外的な使い方
韓国語の文法の中でも、使いこなせるようになれば実力がぐっと伸びるのが「助詞」。
韓国語の助詞と日本語の助詞は、使い方が非常に似ているため覚えやすいです。
ただ、ハングルならではの使い方の違いと日本人が間違えやすいポイントがあります。
今回は、よく使う韓国語の助詞一覧とそれぞれの助詞の使い方を例文を混じえて解説していきたいと思います。
韓国語の助詞の特徴とハングル一覧
助詞は日本語でいうと「〜は、〜が、〜を、〜に」など、名詞にひっついて形容詞や動詞と関連性を示すものの事です。
例えば、「私は 料理を します。」という文章があります。
韓国語では「저는 요리를 해요. (チョヌン ヨリルル ヘヨ)」となります。
韓国語の助詞は意味や使い方が日本語ととても似ていますが、ハングル特有の相違点があります。
それは、「助詞の前につく名詞の最後の文字にパッチムの有無で使う助詞が変わるものがある」ということ。
パッチムとはハングル文字の特徴の1つで、「子音+母音+子音」の組み合わせの「最後の子音」の事です。
ex.パッチムを持つ文字
以下の記事でパッチムについて解説していますので、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「子音+母音」の組み合わせの文字は「パッチム無」という事になります。
よく使う韓国語の助詞の種類と意味、パッチムの有無を一覧で見てみましょう。
(※ハングルをクリックすると解説に飛びます)
日本語 | ハングル | パッチムの有無 | 使い方 |
〜は | 은(ウン) | 有り | 主語 |
는(ヌン) | 無し | ||
〜が | 이(イ) | 有り | 主語 |
가(カ) | 無し | ||
〜を | 을(ウル) | 有り | 目的語 |
를(ルル) | 無し | ||
〜の | 의(エ) | パッチムの有無は関係無し | 主語 |
〜に | 에(エ) | パッチムの有無は関係無し | 目的語(場所・時間) |
에게(エゲ) | パッチムの有無は関係無し | 目的語(人) | |
한테(ハンテ) | パッチムの有無は関係無し | ||
〜で、〜から | 에서(エソ) | パッチムの有無は関係無し | 場所 |
も | 도(ト) | パッチムの有無は関係無し | 主語・目的語 |
〜と | 과(クォワ) | 有り | 目的語 |
와(ワ) | 無し | ||
하고(ハゴ) | パッチムの有無は関係無し | ||
랑(ラン) | 無し | ||
이랑(イラン) | 有り | ||
〜で | 으로(ウロ) | 有り | 手段 |
로(ロ) | 無し |
これらの助詞が分かれば、ほぼ助詞については問題ありません。
それでは、1つずつ使い方と気をつけるべきポイントを説明していきたいと思います。
「~は・が」のハングル助詞「은/는」と「이/가」
主語の名詞の後について「〜は」や「〜が」を表す助詞は「은/는(ウン/ヌン)」と「이/가(イ/カ)」になります。
「~は」の「은(パッチムあり)」と「는(パッチム無し)」
「〜は」を表す助詞は「名詞+은/는(ウン/ヌン)」です。前の名詞にパッチムがある場合は「은(ウン)」無い場合は「는(ヌン)」を使います。
는(ヌン)を使った例文
저는 일본 사람이에요. (チョヌン イルボン サラミエヨ) 私は日本人です。 |
은(ウン)を使った例文
직업은 주부예요. (チゴブン チュブエヨ) 職業は主婦です。 |
「〜が」の「이(パッチムあり)」と「가(パッチム無し)」
「〜が」を表す助詞は「名詞+이/가(イ/カ)」です。前の名詞にパッチムがある場合は「이(イ)」無い場合は「가(カ)」を使います。
가(カ)を使った例文
유나씨가 어디에 있어요? (ユナシガ オディエ イッソヨ?) ユナさんはどこにいますか? |
제가 유나예요. (チェガ ユナ エヨ。) 私がユナです。 |
이(イ)を使った例文
직업이 뭐예요? (チゴビ ムォエヨ?) 職業は何ですか? |
주부예요. (チュブエヨ) 主婦です。 |
「이/가(イ/カ)」は「〜が」ですが、通常の文の中では「〜は」と訳した方が自然な意味になります。
「〜は誰ですか?」など、質問に対して「私が〜」と答える場合は「〜が」という訳になります。
「私は」は「저는(チョヌン)」でしたが、「私が」になると「제가(チェガ)」と「저(チョ)」から「제(チェ)」に変化します。「저가(チョガ)」では無いので、気をつけましょう。
「〜を」のハングル助詞「을」「를」
名詞の後について後ろの動詞とつなげる助詞は「을(パッチムあり)」と「를(パッチム無し)」で「〜を」という意味になります。
それでは例文を見てみましょう。
오늘 무엇을 해요? (オヌル ムオスル ヘヨ?) 今日は何をしますか? |
한국어를 공부해요? (ハングゴルル ゴンブヘヨ) 韓国語を勉強します。 |
例えば「友達と会う」を韓国語にすると「친구를 만나다」になりますが、そのまま訳すと「友達を会う」となってしまうのです。
「会う」という動作の目的語を表す助詞だということを押さえておきましょう。
その他、日本人が間違いやすい表現には以下のようなものがあります。
~に乗る | 지하철을 타요.(ヂハチョルル タヨ) | 地下鉄に乗ります。 |
~に似ている | 아버지를 닮았어요.(アボヂルル タルマッソヨ) | 父に似ています。 |
旅行に行く | 여행을 가요.(ヨヘンウル カヨ) | 旅行に行きます。 |
「〜の」のハングル助詞「의」
「의(エ)」は人などの名詞の後について「〜の」と所有を表します。
이게 누구 거예요? (イゲ ヌグ コエヨ?) これは誰のですか? |
유나씨의 볼펜이에요. (ユナシエ ボルペニエヨ) ユナさんのボールペンです。 |
「私の」は「저의(丁寧語)」や「나의(タメ口)」ですが、通常使うときには「제(チェ)」と「네(ネ)」という縮約形で使います。
「〜に」のハングル助詞「에」
「에(エ)」は「場所+に」「時(時間や曜日など)+に」という形で頻繁に使う助詞。
それぞれの使い方を見ていきましょう。
「場所+に」を表す場合
「場所の名詞」+「に」として「에(エ)」を使う場合は「〜에 있어요/없어요(〜にいます/いません)」もしくは「〜에 가요(〜に行きます)」という使い方が多いです。
「있어요/없어요(います/いません)」や「가요(行きます)」と一緒に覚えてしまえば、すぐに使えるようになります。
가방이 어디에 있어요? (カバンイ オディエ イッソヨ?) カバンはどこにありますか? |
책상 위에 있어요. (チェクサン ウィエ イッソヨ。) 机の上にあります。 |
캔씨,어디에 가요? (ケンシ,オディエ カヨ?) ケンさん、どこに行きますか? |
은행에 가요. (ウネンエ カヨ) 銀行に行きます。 |
「時+に」を表す場合
時に関する単語を使う場合にも、助詞「에(エ)」を一緒に使います。
「何時に」「何曜日に」「何月何日に」を始め、「午後に」「1年前に」など様々な時の単語に使われます。
「何時に〜する」の例文
몇시에 아침 식사해요? (ミョッシエ アチム シクサヘヨ?) 何時に朝食を食べますか? |
일곱시에 아침 식사해요. (イルゴプシエ アチム シクサヘヨ) 7時に朝食を食べます。 |
「何月何日に〜する」の例文
언제 여행 가요? (オンジェ ヨへンカヨ?) いつ旅行に行きますか? |
구월 십삼일에 여행가요. (クウォル シプサミレ ヨヘンカヨ) 9月13日に旅行に行きます。 |
「何曜日に〜する」の例文
화요일에 뭐 해요? (ファヨイレ ムォ ヘヨ?) 火曜日何しますか? |
수영해요. (スヨンヘヨ) 水泳します。 |
「〜に」のハングル助詞「에게」「한테」
「〜に」の対象が人の場合は「에게(エゲ)」や「한테(ハンテ)」という助詞を使います。
「에게(エゲ)」は文語(書き言葉)、「한테(ハンテ)」は口語(話し言葉)として使い分けます。
어제 친구한테 편지를 보냈어요. (オジェ チングハンテ ピョンジルル ポネッソヨ) 昨日友達に手紙を送りました |
책임은 나에게 있다. (チェギムン ナエゲ イッタ) 責任は私にある |
「〜に」という意味の「에게(エゲ)」「한테(ハンテ)」のそれぞれに「서(ソ)」をつけて「에게서(エゲソ)」「 한테서(ハンテソ)」にすると「〜から」という意味になります。
「〜で」「〜から」のハングル助詞「에서」
助詞「에서(エソ)」は場所に関する2つの意味を持っています。
1つずつ順を追って説明していきますね。
「場所+で」表す場合
「場所+で」として使う場合は「その場所で〜する」という「行動の場所を表す」使い方になります。
어디에서 운동해요? (オディエソ ウンドンヘヨ?) どこで運動しますか? |
학교 운동장에서 운동해요. (ハクキョ ウンドンジャンエソ ウンドンヘヨ) 学校の運動場で運動します。 |
「場所+から」表す場合
「에서(エソ)」の2つ目の意味は「〜から」という動作の開始点を表します。
よく使われる形は「〜에서〜까지」(~から〜まで)です。
어떻게 와요? (オットッケ ワヨ?) どうやって来ますか? |
집에서 학교까지 걸어서 가요. (チベソ ハクキョカヂ コロソ カヨ) 家から学校まで歩いて行きます。 |
오늘 아침부터 밤까지 학교에서 공부해요. (オヌル アチムブト パムカジ ハクキョエソ ゴンブヘヨ)
今日朝から晩まで学校で勉強します。
「〜も」のハングル助詞「도」
「〜も」という意味を表す助詞は「도(ト)」と言います。
「도(ト)」は前の単語にパッチムが有るか無いかに影響を受けず、ただ付ければいいだけで使い方はとても簡単。
さらに、主語を表す「은/는(ウン/ヌン)」や目的格を表す「을/를(ウル/ルル)」にもそのままとって代われるフレキシブルな助詞です。
主語につく場合
캔 씨,오늘 뭐 해요? (ケンシ, オヌル ムォ ヘヨ?) ケンさん、今日は何をしますか? |
운동해요.유나 씨 는 뭐 해요? (ウンドンヘヨ. ミラーナ シ ヌン ムォ ヘヨ?) 運動します。ユナさんは何しますか? |
저도 운동해요. (チョド ウンドンヘヨ) 私も運動します。 |
目的語につく場合
유나씨,무엇을 좋아해요? (ユナシ,ムオスル チョアヘヨ?) ユナさんは何が好きですか? |
저는 김밥을 좋아해요.그리고 비빔밥도 좋아해요. (チョヌン キムパブル チョアヘヨ. クリゴ ピビムパプド チョアヘヨ)私はキムパプが好きです。そしてビビンバプも好きです。 |
「〜と〜」のハングルの助詞
「와/과」「랑/이랑」「하고」
「~と~」という意味を表す助詞は「와/과(ワ/グヮ)」「랑/이랑(ラン/イラン)」「하고(ハゴ)」の3つあります。
「와/과(ワ/グヮ)」は文語(書き言葉)、「랑/이랑(ラン/イラン)」と「하고(ハゴ)」は口語(話し言葉)で使います。
「랑/이랑(ラン/イラン)」と「하고(ハゴ)」は明確な使い分けはありませんが、前の単語のパッチムの有無に左右されずそのまま使えるので使いやすいです。
무엇을 사요? (ムォスル サヨ?) 何を買いますか? |
책하고 지우개를 사요. (チェカゴ ヂウゲルル サヨ) 本と消しゴムを買います。 |
名詞が人の場合「유나씨 하고(랑) 같이」(ユナさんと一緒に)という表現で「같이(カチ)」を付けて使うことが多いです。
「〜で」のハングル助詞「로/으로」
「로/으로(ロ/ウロ)」は手段を表す「~で」という意味です。
前に来る名詞にパッチムが無い時は「로(ロ)」、パッチムがある場合は「로(ロ)」のまえに「으(ウ)」を入れて「으로(ウロ)」で使います。
気を付けなければいけないのが、例外的な付け方のルール。
パッチムが「ㄹ」で終わる場合のみ「으(ウ)」を入れず「로(ロ)」だけを付けなければならないのです。
それでは例文を見てみましょう。
前の名詞にパッチムが無い場合
어떻게 왔어요? (オトケ ワッソヨ?) どうやって来ましたか? |
버스로 왔어요. (ボスロ ワッソヨ。) バスで来ました。 |
前の名詞にパッチムがある場合
무엇으로 썼어요? (ムオスロ ソッソヨ?) 何で書きましたか? |
펜으로 썼어요. (ペヌロ ソッソヨ) ペンで書きました。 |
前の名詞のパッチムがㄹで終わる場合
어떻게 왔어요? (オトケ ワッソヨ?) どうやって来ましたか? |
지하철로 왔어요. (ヂハチョルロ ワッソヨ。) 地下鉄で来ました。 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は必須の韓国語助詞の意味と使い方をご紹介しました。
助詞をマスター出来たら、後は知っている単語同士を繋げていくだけで文章が作れます。
効率的な単語の習得方法もご紹介していますので、興味のある方はそちらもご覧くださいね。