韓国語の激音と濃音の発音は簡単!聞き分け方も解説!【動画有り】
ハングルの子音には「平音」「激音」「濃音」の3つがあります。
「平音」はいわゆる基本子音と呼ばれるもので、日本語の発音でほぼ出せる音。
一方「激音」と「濃音」が韓国語に特有の発音で、ここで挫折する学習者も少なくありません。
しかし、コツさえ分かれば「激音」と「濃音」はすぐにマスター出来るようになります。
今回は、韓国語の「激音」「濃音」について、発音方法と聞き分け方までを解説していきたいと思います。
また、発音の練習方法も動画で解説していますので、ご覧くださいね。
激音と濃音のコツを掴めば、韓国語の発音はほぼマスター出来るようになりますよ!
韓国語の激音・濃音とは?ハングル文字と発音
日本語に「か・た・は」などの清音と「が・だ・ば」などの濁音がはっきり区別されているように、韓国語にも清音に当たる「平音」と「激音」「濃音」が区別されています。
「平音」「激音」「濃音」の違いは「息の出し方」です。
基本的には3つとも同じ音をベースにしており、息の出し方だけが異なります。
激音と濃音は平音から派生したハングルだと考えれば覚えやすいです。
では、具体的に激音と濃音の種類と発音を見ていきましょう。
激音のハングル文字と発音
ハングルの激音は以下の5つになります。
激音の子音字 | 名称と読み方 | 発音記号 | 元の平音 | 音の出し方 |
---|---|---|---|---|
ㅋ | 키읔 | kʰ | ㄱ(k) | 息を強く出しながらㄱ(k) |
ㅌ | 티읕 | tʰ | ㄷ(t) | 息を強く出しながらㄷ(t) |
ㅍ | 피읖 | pʰ | ㅂ(p) | 息を強く出しながらㅂ(p) |
ㅊ | 치읓 | ʨʰ | ㅈ(ch) | 息を強く出しながらㅈ(ch) |
ㅎ | 히읗 | h | – | 息を強く出しながらㅎ(h) |
一番下の「ㅎ(h)」以外はどれも元の平音を持っています。
発音方法はそれぞれ平音の音のまま、息を強く吐き出すイメージです。
激音の発音動画です。
濃音のハングル文字と発音
ハングルの濃音は以下の5つです。
濃音の子音字 | 名称と読み方 | 発音記号 | 元の平音 | 音の出し方 |
---|---|---|---|---|
ㄲ | 쌍기역 | ˀk | ㄱ(k) | ㄱ(k)を喉を詰まらせるように発音 |
ㄸ | 쌍디귿 | ˀt | ㄷ(t) | ㄷ(t)を喉を詰まらせるように発音 |
ㅃ | 쌍비읍 | ˀp | ㅂ(p) | ㅂ(p)を喉を詰まらせるように発音 |
ㅆ | 쌍시옷 | ˀs | ㅅ(s) | ㅅ(s)を喉を詰まらせるように発音 |
ㅉ | 쌍지읒 | ˀtʑ | ㅈ(ch) | ㅈ(ch)を喉を詰まらせるように発音 |
発音のイメージは「詰まったような音」。激音とは対称的に息が出ていないイメージです。
発音のコツとしては平音の発音前に小さい「っ」を入れること。
日本語では始めの音に「っ」が入ることがないのでイメージしずらいですが、例えば「サッカー」という単語を考えてみましょう。
この最初の「サ」を抜いて後ろの「ッカー」だけを出すようにすると「까」の音になります。
濃音の発音動画です。
韓国語の激音・濃音をマスターするための練習方法
激音と濃音のおすすめの練習方法は「ティッシュに向かって発音する」ことです。
平音・激音・濃音の使い分けは「息の出し方」だとお伝えしましたね。
つまり「吐く息の強さ」で分けることになります。
息の強さが最も強いのは「激音」。
激音の正しい発音の目安は、口の前に置いたティッシュがふわっと上がることです。
破裂音のような音で、おそらく皆さんが考えている1.5〜2倍くらい強く吐いてちょうど良いくらいだと思います。
うまくなるコツは「大げさにやること」。
激音の場合は弱いと平音との区別がつかずダメですが、どれだけ強くても問題ありません。
思いっきり息を吐き出しましょう。
激音の練習動画です。
逆に濃音は息の強さが最も弱い発音。
正しい発音が出来た時は口の前のティッシュがほとんど動きません。
息が弱いからといって音が小さくなるわけではなく、逆に音としては濃音も強い音です。
激音はとにかく激しく息を出せばそれらしい音になりますが、濃音は最初は少し難しいかもしれません。
濃音の練習動画です。
激音と濃音の1文字ずつの発音がある程度感覚が掴めたら、どんどん単語や文章を読む練習をしましょう。
単語や文章の中には平音、激音、濃音が入り混ざっています。
発音がうまくなるコツの1つは「音読」です。
「習うよりとにかく慣れろ」ですね。
本に付属しているCDを聞きながら、どんどん声に出して練習することでうまくなっていきますよ!
激音と濃音の聞き分け方。区別するポイントを解説
激音と濃音は発音するのも難しいですが、聞き分けるのはもっと難しくなります。
最終的には単語自体の文字と発音を覚えてしまうのが確実ですが、初めて聞く単語の音を区別する上でのポイントをお伝えします。
語中(文中)で濁っていないか
平音「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅈ(tʃ)」の場合は、語中や語尾に来ると音が濁って濁音になるという特徴があります。
これを「濁音化(有声音化)」と言うのですが、激音と濃音は濁音化することはありません。
特に濃音の場合は小さい「ッ」が入ったような詰まった感じがあるので、むしろ聞き分けやすいかもしれません。
「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅈ(tʃ)」が濁音化されると「ガ(g)」「ダ(d)」「バ(b)」「ヂャ(dʒ)」という音になります。
外来語には激音が使われることが多い
韓国語では外来語に対して激音を使うことが多いというのも特徴です。
例えば以下のような単語があります。
カフェ・・・ ・카페
ケーキ ・・・・케이크
ファックス ・・팩스
ペン・・・・・펜
ノート・・・・노트
外来語が出てきたら、激音ではないかと疑ってみましょう。
激音化と濃音化について知っておこう
最後に「激音化」と「濃音化」と呼ばれる発音変化についてお伝えします。
激音化を起こす「ㅎ(h)」
激音化が起きる条件は以下の2つになります。
・パッチム「ㅎ(h)」の直後(初声)に「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅈ(tʃ)」の4つの平音が来る
つまり、平音「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅈ(tʃ)」の前後に「ㅎ(h)」が来たら激音化されます。
濃音化を起こすパッチム「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」
「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」の3つのパッチムの直後に「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅅ(s)」「ㅈ(tʃ)」が続くと濃音化が起こります。
韓国語の激音・濃音まとめ
今回は韓国語の激音と濃音についてお伝えしました。
最後に再度ポイントをまとめておきたいと思います。
- 韓国語の「平音」「激音」「濃音」の違いは「息の出し方」
- 激音は「ㅋ」「ㅌ」「ㅍ」「ㅊ」「ㅎ(h)」の5つ
- 濃音は「ㄲ」「ㄸ」「ㅃ」「ㅆ」「ㅉ」の5つ
- 激音の発音方法は息を強く吐く事
- 濃音の発音方法は小さい「ッ」を入れる事
- 激音・濃音の区別のポイントは語中で濁音化するかどうか
- 平音「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅈ(tʃ)」の前後に「ㅎ(h)」が来たら激音化する
- 「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」パッチムの直後に「ㄱ(k)」「ㄷ(t)」「ㅂ(p)」「ㅅ(s)」「ㅈ(tʃ)」が続くと濃音化する
韓国語の発音の肝である激音と濃音をマスター出来たら、ハングルの発音は大方マスターしたことになります。
発音の基礎を身につけたら、次に簡単なフレーズや文法を勉強していきましょう。
以下の記事では、最も簡単な韓国語文法をご紹介しています。
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