韓国語で「〜さん」は「〜씨(シ)」!名前の呼び方と注意点を解説!

韓国語の「〜さん」

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韓国語で「〜さん」と言う時は「〜」と言います。

 

「〜」は日本語の「〜氏」に該当する丁寧でかしこまった表現。

しかし、この「〜」を使う場合はいくつか注意点があります。

 

知らずに使ってしまうと、丁寧な表現をしたつもりが、かえって失礼になってしまうことにも。

相手と場面によっては「〜さん」は「〜」以外の言葉を使うこともあるのです。

 

そこで今回は、韓国語の「〜さん」の呼び方と注意点について解説していきたいと思います!

 

「〜さん」の韓国語「씨(シ)」の発音と使い方

冒頭で「」以外の「〜さん」という言葉もあると言いましが、やはり「」は「〜さん」の定番。

カタカナで書くと「シ」ですが、」は濃音になります。

 

濃音とは、韓国語の子音の発音の1つで、詰まったような音。

発音のコツは小さい「ッ」を前に入れることです。

以下の音声を参考にしてください。

 

韓国語の濃音の発音は以下の記事で動画で解説していますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

 

」の使い方ですが、初対面の人にに対して丁寧でかしこまった表現として使います。

特にビジネスのシーンでは何度かあった事がある場合でも馴れ馴れしい言葉遣いはできないので、「」を使う事が多いです。

また、日常生活の場面でも、異性に対してそこまで近い仲ではない場合には「〜さん」という意味で「」を付けます。

 

「씨(シ)」の使い方

  • 初対面の人と話す場合
  • ビジネスシーンで丁寧に話す場面
  • 異性でそこまで親しくはない場合

 

「〜さん」の韓国語「」の使い方注意点

丁寧な表現の「」ですが、気をつけるべき注意点があります。

それは以下の2点です。

  • 苗字 +「」は失礼にあたる
  • 年齢が離れた年上には使えない

 

まず1点目の「苗字 +『』」についてですが、日本語では「〜さん」と言う場合に、苗字だけで「井上さん」と言ったりしますね。

しかし、韓国語で苗字に「」を付けて呼ぶのは失礼に当たってしまうのです。

 

例えば「パクさん」という方がいたとしたら、「박씨パクシ」と苗字だけを呼ぶのはタブーになります。

理由は、身分の低い人たちの事を「苗字 +『』」で呼んでいたという過去が韓国にあり、「苗字 +『』」で呼んでしまうと相手の人は「自分に対してそのように見ている」と感じてしまうためです。

苗字だけで「〜さん」と呼ぶ日本人には馴染みのない感覚なので気をつけるべき部分ですね。

」を使う時は「フルネーム+『』」、もしくは親しい間柄なら「下の名前+『』」で呼んで構いません。

 

一方、韓国人が日本人に「〜さん」と呼ぶ場合は「苗字 +『』」を使います。

「なぜ?」と思うかもしれませんが、それは日本人に対して使う場合は「低い身分」という意味を込めていないと彼らが認識しているからです。

なので、「苗字 +『』」で呼ばれたからといって「見下されている」と勘違いしないようにしてくださいね!

 

また、「」は丁寧な表現にも関わらず年齢が離れている年上の方に使うと、これまた失礼になってしまいます。

日本語でも「〜さん」と言えば、年上でも年下でも、どれだけ年が離れていても問題ないですが、「〜氏」という表現をあまりにも年が上の人に使ってしまうとちょっと無礼な感じがしますよね。

」は日本語の「〜さん」に該当する言葉ではありますが、本来の意味合いは「〜氏」。

 

思ったよりも使える相手や場面が限定されている言葉なので、特に以上の2点には気をつけて使うようにしましょう。

 

ビジネスで役職名につける「〜さん」の「ニム」

続いて、ビジネスシーンで「〜さん」と言う場合に使う「ニム」についてお伝えします。

」もビジネスシーンで「〜さん」という意味で使うのですが、「」だと失礼になるケースがあります。

それは、相手が役職名を持っている場合。

よく使う役職名の韓国語は以下のようなものです。

日本語 ハングル(役職名+ニム)
会長 회장님フェヂャンニム
理事 이사님イサニム
社長 사장님サヂャンニム
部長 부장님ブヂャンニム
課長 과장님クァヂャンニム

 

ニム」を役職名と一緒に使う時は、苗字だけで大丈夫です。

部長の名前が「キムさん」だったとしたら「김부장님キムブヂャンニム」となるわけです。

 

ニム」は元々名詞に付けて敬意を表す「尊敬語」。

この他にも、敬語表現として「ニム」を付けて日常的に使われている単語があります。

以下の記事では「ニム」を使った尊敬語一覧と、韓国語の尊敬語の基本ルールについてご紹介しています。

 

「社長さん」の「사장님サヂャンニム」のちょっと違った使い方

「社長」に対して敬称の「ニム」を付けた「사장님サヂャンニム」ですが、ちょっと違った使い方があります。

それが一般の食堂での使い方です。

韓国の大衆食堂でなぜか飛び交う「사장님サヂャンニム」という言葉。

これは実は「社長さん」と言っているのではなく、店員さんを持ち上げて呼ぶ言い方なのです。

 

韓国人独特の感覚かもしれませんが、店員さんに対して親しみを込めて色々な呼び方をしたりします。

女性の店員さんを呼ぶ場合も「아줌마アヂュムマ(おばさん)」と一般的に呼ぶところを「이모イモ」ともう少し親しみを込めて持ち上げた呼び方をすることもあります。

 

一方若い女性店員さんに「お嬢さん」を意味する「아가씨アガシ」を使う場合は少し注意が必要です。

明らかに年上の男性が使う場合は許容範囲ですが、2~30代の女性が「아가씨アガシ」と使うのはちょっと不自然。

敢えて「아가씨アガシ(お嬢さん)」と呼んだりせず、オーソドックスに「저기요チョギヨ(すいません)」と呼ぶのが良いでしょう。

 

韓国語の「〜サン」は「〜さん」という意味?

韓国人とメールやカカオでやり取りすると、「名前+サン」という呼び方で書いてある時があります。

これは日本語の「さん」という言葉をハングル表記にしたものです。

相手の韓国人が日本語では名前を呼ぶ時に「〜さん」と呼ぶという事を知っているために、日本語をそのままハングルに変換したのです。

 

日本語によく精通した韓国人の中には「〜ちゃん」という言葉もハングル表記にして「チャン」と使う人もたまにいますね。

 

韓国語の「さん付け」まとめ

今回は「〜さん」の韓国語表現についてお伝えしました。

最後にもう一度内容をまとめておきたいと思います。

  • 「〜さん」の韓国語は「
  • 」は初対面の相手やビジネスなどで使う丁寧でかしこまった表現
  • 」を使う時の注意点は以下の2つ
  • 「苗字 +『』」は失礼なのでタブー。フルネームか名前+「」にする
  • 年齢差がある年上には使わない
  • ビジネスで役職を持つ人に「〜さん」という場合は「役職名+ニム」を使う
  • 사장님サヂャンニム(社長さん)」という言葉は食堂の店員さんを持ち上げて呼ぶ時にも使う
  • 「〜サン」は日本語の「〜さん」をハングル表記に変換したもの

韓国語は礼儀をとても大切にする国。

日本語とは少し違った感覚の部分もありますが、「〜さん」の正しい使い方をマスターして、ぜひ名前の呼び方で失礼がないようにしましょう。

 

また、日常生活で親しい間柄の友達や後輩につかう「〜ちゃん」「〜君」という言葉も、韓国人との距離を縮めるのに大切な表現です。

「〜さん」と一緒に「〜ちゃん、くん」の呼び方も覚えてみてくださいね。

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