韓国の「トンチミ」とは?水キムチとの違いや失敗しない作り方をご紹介
韓国のキムチの一種として欠かせない存在が「トンチミ」。
トンチミとは簡単に言うと「大根の水キムチ」です。
実はトンチミは冷麺を作る上でも欠かせない食べ物。
今回はそんな「トンチミ」について、作り方と一緒に分かりやすご紹介していきます。
「トンチミ」とは?
「トンチミ」は韓国の代表的なキムチの1つで「大根の水キムチ」の事です。
ハングルでは「동치미」と書き、漢字にすると「冬沈」になります。
「沈」にはキムチという意味があり、「冬のキムチ」というわけです。
「キムチ」と聞くと、真っ赤で辛いものを想像しますよね。
しかし実は、朝鮮半島に唐辛子が伝わってくる前は、塩漬けのキムチが一般的でした。
なので、トンチミは「キムチの原型」と言われています。
トンチミと水キムチとの違いは?
「トンチミ」は「大根の水キムチ」なのですが、「水キムチ」という言い方は本来韓国のものではありません。
「水キムチ」を韓国語にすると「물김치(물ムル=水)」。
最近では韓国でも通じる事が増えてきているようですが、元々日本で出来た呼び方になります。
なので「大根の水キムチ」=「동치미」、「白菜や青菜などの水キムチ」=「나박김치」に該当します。
トンチミは冷麺に使われる
大根を塩水につけ発酵させて作るトンチミですが、じつは具を食べて終わるだけではありません。
むしろ大根そのものより「汁」の方がメインだという人もいるほどです。
というのも、韓国料理の定番「冷麺」のスープに使われるのがこの「トンチミの汁」だからです。
冷麺のスープはお肉の出汁とトンチミの汁を混ぜて作ります。
お店によってその割合は様々のようですが、韓国人の生活には欠かせないものとなっています。
ちなみに「冷麺」というと夏の食べ物のイメージですよね。
ところが、韓国では冷麺は元々「冬に食べるもの」で、夏に食べるのは「콩국수」という料理。
冷麺のスープに冬のキムチの「トンチミ」が使われるのも納得できる気がしますね。
失敗したくない!?トンチミの作り方と簡単レシピ
消化にも良く、腸内環境も良くしてくれる効能で韓国でも人気の「トンチミ」。
作り方も難しくないため、韓国の家庭でも一般的に作られています。
大根の塩漬けのイメージですが、実はりんごや梨などのフルーツを入れてさわやかな酸味を出します。
ここでは簡単だけど失敗しない美味しいトンチミの作り方をご紹介します。
材料 |
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大根 | 1/2本 |
リンゴ | 1/2個 |
梨(すりおろし) | 1/2個 |
ニンニク | 2片 |
生姜 | 1片 |
長ネギ | 1/3本 |
作り方
- 大根をスティック状に切り、塩を小さじ2杯分くらいまぶして30分程おく
- 生姜を薄切り、ニンニクは包丁でつぶし、長ネギも細切りにしておく
- 水1000ccに塩大さじ1と砂糖大さじ2を溶かしてスープを作る
- 30分経過した大根およびリンゴと梨、ペーパーに包んだニンニクと生姜、長ネギをいれて常温で1日おく
1日経つと発酵し、酸味のある香りが出ます。
その後は冷蔵庫に入れて3日後くらいが食べごろ。
韓国では冷麺ですが、日本では素麺のつゆに足すのも美味しい食べ方ですね。
トンチミのまとめ
今回は韓国語の定番キムチ「トンチミ」のについてご紹介しました。
真っ赤の辛いキムチとは違って、日本の漬物にも似ていますから、ぜひ一度試してみてくださいね!